福岡の丸善で、青墨 (せいぼく) が入荷しているか聞いたら、まだ入っていなかったので、スティピュラのグリーンと合わせて通販で購入しました。セーラーのインクはジェントルインクや極黒、文具店のオリジナルインクなど結構持っているのですが、ブルーブラック以外のジェントルインクやオリジナルインクは水に弱く、ブルーブラックはパイロットやプラチナを使っているので出番が無く、極黒は濃淡が出ないべったりした感じが苦手で、結局常用しているインクがありませんでした。おかげで、プロフィット21は自作インクのテストベッドとして活躍してくれていたのですが、本当にひさしぶりに自作インクを抜いて、純正インクを入れました。
BLUE BLACK INKと箱や瓶には書いてありますが、ターコイズ気味のブルーで、万年筆っぽく濃淡も出て、非常に好みの色合いです。顔料系なので耐水性もばっちりあります。
恒例の粒子径測定も行なってみましたが、ナノインクと銘打っているだけあって、さすが粒子も小さいです。また、測定試料を取るときに使うマイクロピペットのチップへの付着性も低く、さらさらしたインクです。
このあたり、セーラーの極黒、青墨とプラチナのカーボンブラックインク、ピグメントブルーインクでは、会社による違いが大きくて面白いです。セーラーの方は粒子径を小さくすることで、粘度を上げる以外の方法で分散安定性を確保しているようなのですが、プラチナは粘度を上げて安定性を確保しているようです。また、プラチナの顔料系インクはペン先での凝固対策なのか、乾きにくく調製してあるようですが、セーラーの顔料系インクは紙の上では普通に乾くように感じます。この乾きやすさの違いには、保湿系成分の添加等の影響の他、前述した粘度の違いも影響しているだろうと思います。粘度が高いと紙に浸透しにくく、その分乾きにくくなると考えられます。
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