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博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

自作古典ブルーブラックインクとモレスキンの相性について試してみる。

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モレスキンを万年筆で使う人はインクの選定に悩むと聞きます。モレスキンが万年筆向きでないのは、一つは吸収性が良すぎてインクが裏抜けしてしまうこと、もう一つは紙の繊維に長いものが混じっていてインクが散りやすいことです。古典ブルーブラックインクを調製するさいにモレスキンでも抜けないというのは一つの目標として意識しているのですが、これをクリアするのはなかなか難しいです。
また万年筆のペン先の種類やフローの調整具合,筆記者の癖や筆圧でも裏抜けの程度が変わってきますし、そもそも裏抜けという状態を個々人どこまで許容できるのかという点が異なっているので、一概にこのインクなら大丈夫とは言えません。ある人にとっては裏抜けしないインクであっても、他の人にとっては裏抜けしてしまうインクなのかもしれないのです。

自分で作ったインク2種類(1,2)とその他の(ちょうど使っていた^^;)代表的な市販の万年筆用インク(3-8)、更に水性と水性顔料インクのボールペン(9,10)で筆記して裏抜けの具合を試してみました。ただしそれぞれ万年筆は違うものを使っていますのでそちらの影響もあるということは加味してください。使った万年筆やペンはそれぞれ、1.LAMY SafariにLamy 金ペン先B換装 (自作古典BB黒鐵)、2.TWSBI 530にパイロット カスタム74C換装 (自作古典BBレッドブラック)、3.セーラー レアロ 長刀M (セーラー 極黒)、4.モンブラン 146 BB (プラチナ カーボンインク)、5.セネター プレジデント B (モンブラン ロイヤルブルー)、6.ペリカン M800 3B (ウォーターマン ブルーブラック)、7.パイロット カスタム 823 WA (パイロット ブルーブラック)、8.LAMY 2000 B (ラミー ブラック)、9.ぺんてる ボールPentel B100、10.TOMBOW ZOOM 828bw BK-LP05になります。

自作のインクも結構頑張っていますが、セーラーの極黒のボトルインクで書いたものが全く抜けていません。この試験をするに先立ってモレスキンでどんなインクを使われているのか検索したところ、裏抜けしないインクとして極黒が推奨されていましたが、その通りの結果になりました。
※ 写真をクリックしてオリジナルサイズを選ぶと大きな画像を見ることができます。


上図 筆記後充分乾かして、手で全体をこすってみたもの。極黒が擦れている。
極黒は裏抜けしないという点では優秀なのですが、それは紙に浸透しにくいということでもあるので、手でこすると擦れてしまう場合があります。裏抜けのし難さと擦れ難さは相判する性質なのでどちらを取るか悩ましい点ではあります。
こちら (モレスキン 万年筆インク裏ぬけ実験とラミーサファリ|絵描きの文具女子的生活) ではラミーのボトルのブルーブラックが推奨されていました。ラミーのボトルのブルーブラックは結構こてこての古典ブルーブラックインクです。市販のブルーブラックの古典度だと、ダイアミン > ローラ&クライナー > ラミー > ペリカン = モンブラン > プラチナ なイメージ。