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趣味と物欲

博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

パイロット高級インキ 古典ブルーブラックはやはりすごかった。

古典ブルーブラックインクの自作を始めたきっかけは、万年筆評価の部屋のインキと科學の解説記事だったのですが、インキと科學で詳説されているパイロットの古典ブルーブラックインキは、これまで使ったことも見たことさえもありませんでした。Pen and messageでインキと科學を読ませてもらって、やはり本物を使ってみたいと考えていたところ、ヤフオクに出物がありましたので入手しました。

製造日や使用期限などは、箱にも瓶にも書かれていません。30ccで30円だったのはいつの時代なのでしょうか。

箱にパイロット スーパーの広告が入っています。

開けて匂いを嗅いでみたり、つけペンで書いてみたりしても、劣化している様子は見受けられません。瓶底を透してみても澱や沈殿は全く認められません。

左側が書いて1週間くらい経った筆記線、右が書いた直後です。書いた直後は現行のブルーブラックと同じような色合いなのですが、少しすると黒っぽくなってきます。1週間経ったものは微妙に緑がかって来ている感じがします。

水をかけてみると、筆記直後は若干流れやすいですが、1週間も経つと酸化が進み、紙にしっかり定着しているようです。染料なのに耐水性の高い現行のブルーブラックも凄いです。

二価鉄指示薬紙が赤く染まりましたので、鉄イオンを多量に含んでいることが分かります。やはり古典ブルーブラックだと判断できます。

ペーパークロマトフラフィーで色素を分離してみたところ、少なくとも2種類の色素が使われているようです。原点に残る黒いスポットは色素ではなく、タンニン酸鉄と没食子酸鉄だと考えられます。
やはり、インキと科學の資料どおり、非常に優秀なインクでした。現在市販されているどの古典ブルーブラックインクと比較しても、まったく引けを取らないどころか、優れてさえいるかもしれません。パイロットには、染料で耐水性の高いブルーブラックがあるので、そちらにシフトしてしまったのでしょうが、復刻版を出していただけないものかと思います。