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趣味と物欲

博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

新しく買い直したダイアミン レジストラーズインクを使って洗浄法を検証します。

自作インク 文具

ブログが難しいなあと感じるのは、どうしても記事が散逸しますので、ある一つの記事だけを読まれて誤解を受けてしまうことがあることです。極力関連する記事のリンクも載せるようにしているのですが、リンク先まで読んでいただくことを要求するわけにもいかないですしね。だから、こちらの意図したところを読み取っていただいていると、本当にありがたいと思います。
今回の実験結果を出したら、また都合の良い解釈をされて、火に油を注ぐことになってしまうのではと出さずにいたのですが、鎮静化する気配も無いので結果を公表することにします。
私の立場はどちらに与するわけでもなく以前書いたように、インクは好みが9割だと思っていますので、皆、自己責任で自分の好きなインクを使えばよいと思います。ただ自分が使う分には好きなものを使えば良いのですが、他の方にお薦めするときは、相手の利用目的や好みや万年筆歴を考慮しながら、押し付けがましくならないようにやんわりとお薦めするのが良いと思います。
それから、正直な気持ち、都合の良いときだけ「趣味と物欲」が言ってたと言われてもなあと思います(^^;。こちらの言うことを信用しないと言うのなら、それこそ「アスコルビン酸洗浄法」も採用せずに、ご自分で提唱された「レジストラーズインクで共洗い法」だけで勝負されたらかっこ良いのになあ。

81 :_ねん_くみ なまえ_____:2014/11/16(日) 13:03:35.59 ID:???
そういえば買って試すといったきり何も結果を出してないよなw1ヶ月経っても出せない趣味物って一体w
ドライアップさせて溶けるか見るなんて3日もありゃ出来るだろうにw

2chのダイアミン推しの方には3日でできると言われてしまいましたが、色々準備に時間がかかり遅くなってしまいました。私が以前から持っていたレジストラーズインクは、澱が出て劣化していましたので、新しくKINGDOM NOTEで買い直したのですが、送料無料にするために欲しい中古万年筆が出るまで待っていたので、まずそこで時間がかかってしまいました(^^;

新しいレジストラーズインクはまだ瓶の蓋に封がされています。実験に使う道具も百均のパレットとスポイトですが新しいものを使いました。

丸くて赤いシールを貼っている方がレジストラーズインクです。箱に赤い丸が付いているのに合わせました。比較のために鉄分少なめの古典ブルーブラックとして、プラチナのブルーブラックを使いました。インクを一滴ずつパレットの穴に垂らしました。

垂らしたインクを爪楊枝の後ろ側でパレットの穴に塗り広げました。この後、ゴミが入らないようにダンボール箱の中に入れて放置しました。

下の画像は19日間放置し乾燥させた状態です。本当は2週間を予定していたのですが、ついうっかりしていて半端な期間になってしまいました(^^;
画像上のプラチナBBは乾燥する課程で、パレットの穴の縁の方に集まって濃縮されました。画像下のレジストラーズも縁の方が濃いですが、パレットの穴全体に付着した状態で乾燥されました。

パレットの下に置いてある紙にあるように、パレットの穴の左上から右に向かって、水道水,10%アスコルビン酸水溶液,0.05N塩酸、左下から右に、レジストラーズインク,プラチナBB,未処置(何も入れない)になります。それぞれ液を加えてから30分間放置しました。水道水を加えたところの水の色からプラチナBBの方が色素が多く含まれていると考えられます。

30分後、加えた液を捨てたところです。

それぞれの穴を精製水で3回ずつ洗浄した後です。水道水と未処置の穴以外はきれいに落ちています。

プラチナBBでプラチナBBは落ちる
レジストラーズの水道水処理の穴を拡大したものです。プラチナBBに比べると残渣が多く、鉄分が多く含まれていると考えられます。

今回の結果から、ダイアミン レジストラーズインクというのは、以前から予測していたとおり、色素が少なく鉄分が多く含まれている古典ブルーブラックインクであると考えられます。
だから、昔から言われているとおり、常用してインクを通してやるのが何よりのメンテナンスということになるでしょう。先日Twitterで下のようなツイートを見ましたが昔からある言葉のようです。

今回の結果を元に、顔料インクを批判されると嫌なので念のために書いておきますが、上記のことは顔料インクについても同様に言えることで、常用しインクを通すことが顔料でもメンテナンスになります。固着してしまった時や完全に洗浄してしまうときに、アスコルビン酸水溶液を使うのか、インククリーナーを使うのかが違うだけです。
顔料インクについても今回と同様の試験 (顔料インクのセーラー 極黒とプラチナ カーボンインクを使って洗浄法を検証) をしたことがありますが、特に極黒は水でも十分にメンテナンスできるようです。
ただ古典BBが古典BBで溶けると言っても、完全に固着してインク溝が詰まってしまうと、固着した場所までインクが届かないということになりますので、ペン芯を外して物理的に溝を清掃する必要があるでしょう。
染料も顔料も古典BBも元々の溶媒に溶解または分散しやすいのは、考えてみれば当たり前のことなので、「一度インクを入れたらインクを変えずに使い続ける」という金ペン堂で注意される使い方がやはり王道ということなのでしょう。

酸性にすると何故溶けるのかということなのですが、上の式のように、アスコルビン酸で洗浄する場合は鉄を還元することの寄与が大きいのですが、酸だけの場合は、三価の鉄と没食子酸がキレートを作り難くなることで溶けていると考えられます。

結局のところ、2chのダイアミン推しの方は、「レジストラーズインクは絶対安全だ」と極端なことを言われているようで、最近はテンプレにも使用における種々の条件を付加されるようになり、「レジズトラーズインクで調子が悪くなるような万年筆は使わず、万年筆は固着させないように毎日使え」と昔から言われている万年筆の使い方を、少し誤解されやすいような表現でされていて、ご自分でもレジズトラーズインクで問題が起こらないように慎重に使われているようです。こちらの言っていることをご理解いただけて、取り入れていただいているのですが、ツンデレなので素直になれないところがいじましいです。
大事なことなので、もう一度繰り返しておくと、古典BBが古典BBで溶けると言っても、完全に固着してインク溝が詰まってしまうと、固着した場所までインクが届かないということになりますので、ペン芯を外して物理的に溝を清掃する必要があるでしょう。