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博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

表記はぶれているけど、軸はぶれていない、プラチナのブルーブラックインク

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プラチナは古典ブルーブラックに誇りを持っていますし、2chのプラチナスレとインクスレでプラチナに電話で確認された方がいらっしゃったので、中身は変わらず古典ブルーブラックのままだと思いますが、一通りチェックしてみます。ちなみに古典ブルーブラックとは、「タンニン酸あるいは没食子酸および鉄イオンを含む万年筆用インク」と定義しています。
プラチナの型番では、400円の旧ボトルはINK-400、1200円の新ボトルはINK-1200になります。下の画像は左がINK-400、右がINK-1200で書いたものです。INK-400の方がINK-1200より若干くすんだ色に見えますが、INK-400の方は、私が以前から使っているものなので、少し酸化が進んで、色味が変わったのだと思います。

上図の枠内は水に漬けたものです。青の色素が少し溶け出して、色が変わっていますが、可読性はあります。筆記後1時間程しか置いていないので、もっと長時間置けば、更に描線が残るかもしれませんが、古典ブルーブラックの変色速度はかなり速いので、筆記直後でも、それなりに耐水性はあります。紙はLiscio-1のジョッターサイズです。

上図は普通のペーパークロマトグラフィーの結果です。スポット量が若干異なるので、色素の量は無視して、Rf値だけに注目してください。この結果から、同じ色素を含有するインクだと考えられます。

上図は二価鉄指示薬紙による鉄イオンの検出結果です。この試験はリトマス紙で酸性を見ていると誤解されることがありますが、まったく異なる原理による試験です。バソフェナントロリンという試薬が鉄(II)イオンと赤橙色のキレートを作ることを利用して、インク中の鉄(II)イオンを検出する試験です。二価鉄試験紙の下端を、10倍希釈したインクに浸し、展開した時、溶媒先端付近が赤く変色したら、鉄(II)イオンを含む古典ブルーブラックインクだということになります。
これらの試験の結果、プラチナのブルーブラック ボトルインクは旧瓶も新瓶も中身は同じ古典ブルーブラックインクだと考えられます。