趣味の文具箱では、これまでにvol.14,21,25に掲載され、もはや定番の、高橋良香氏によるインクチャートがvol.28にも掲載されています。
万年筆インクの色を探したり,比較したりするのに便利ですし、チャートから読んだLab値をRGBに変換して、Webのカラーに利用している方もいます。
下記の様に、Twitterでご指摘を受けて、以下の記事は大幅修正しました。ご迷惑をおかけしますm(__)m
@pgary Vol.28に載っているモンブランの新ミッドナイトブルーのa*b*値を読み間違えているようです。今回計測した新ミッドナイトブルーは、左ベージにあって、★のマークがついているもので、a*=+1くらい、b*=-17くらいです。
2013-12-16 01:00:43 via YoruFukurou to @pgary
vol.28では、新旧のミッドナイトブルーが追加されているので、古典と染料で色が変わっているのか確認しました。ミッドナイトブルーが、a (横軸) +10, b (縦軸) -6.6 くらいで、旧ミッドナイトブルーが、a +6, b -18.6 くらいと読み取りました。この2つは同じインクのはずなのですが、ロットなのか、測定サンプルの作成方法の違いなのか、酸化されて色が変わったのか、値が異なります。
新ミッドナイトブルーは、@glashuttesaさんに、Twitterでいただいた値を採用させていただいて(というより、測定されたご本人ですので確かな値です)、a +1, b -17とします。
vol.25のインクチャート(色相で見る万年筆インクの色分布)は折り込みの付録になっており、ページ中央の切れ目が無くて、読み取りやすいです。ミッドナイトブルーは、vol.21,25,28と共通の値なので、同じところにあります。
vol.14のインクチャートでは、モンブランのブルーブラックは、a +4.5, b -15 くらいです。これは、vol.28の旧ミッドナイトブルーの値と近く、古典である旧ミッドナイトブルーは、ブルーブラックと同じ色だということでしょう。
モンブランがブルーブラックからミッドナイトブルーへと名前と瓶の形を変えたとき、色も変わったという話があって、ペーパークロマトグラフィーで調べたことがありましたが、結局、色が違うと言われたのは、酸化の度合いの違いだったのかもしれません。
vol.21〜28のチャートでは、Lab値のうちaとbのみ掲載されていますが、vol.14ではL (明度)とC (彩度)の値も掲載されていました。また、チャートはvol.25のように折り込み付録になっていた方が格段に読み取りやすいです。次回インクチャートが載るときは、LとCの値も付いて、折り込み付録形式の完全版が欲しいです。
全く同じインクでも測定の条件によって、これだけ値が変化しますので、趣味の文具箱に書かれている、「モンブランのロイヤルブルーを基準に、より青みが強いのは色彩雫 紫陽花で、紫の強いのはヴィオレパンセ」というような使い方は目安程度で、実際はそう簡単ではないのだろうと考えさせられました。
更にコメントをいただきました。ありがとうございます(^^)。
@pgary インクの色見本は、できるだけ実際の筆記時の色に近くて、色ムラがおきづらい方法で作っています。ただ、それでも色ムラは多少はあると思います。そのため、細かな値の違いに着目するより、大まかな値の違いに着目して,インク選びに役立てていただければと考えています。
2013-12-17 01:28:43 via YoruFukurou to @pgary