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パイロット ブルーブラックインキの洗浄方法を色々な洗浄液で比較してみる

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自作の古典ブルーブラックの落ち具合を水とアスコルビン酸とアルカリ電解水で比較するという記事の中で、比較用に染料インクのパイロット ブルーブラックインキの試験を加えていたのですが、その実験結果が、2ch万年筆インク 60瓶目のスレで、「パイロットのBBは危険な試薬の水酸化ナトリウムを使わないと落ちない危ないインクだ」みたいな解釈になってしまっていたので、いやいやそんな事は無いんですよ、というフォローのための記事です。
使用したのは、前回の記事で、水を加えたセル(左)とアスコルビン酸水溶液を加えたセル(右)を再度乾燥させたものです。

まず、水道水を加えてみました。わずかに溶けてはいるのですが、耐水性を示しています。

最近のパイロットのブルーブラックの瓶や箱には、「インキの色を変える場合はぬるま湯でペン先、首部をよく洗って下さい。」とあるので、ぬるま湯(40℃くらい)を加えてみました。冷たい水よりはよく溶けるようです。

染料になった後のパイロットBBですが、上記のぬるま湯との表記に変わる前は、「ペン先ー首部・コンバーターを台所用中性洗剤で洗浄を行い、水洗いした後、よく水切りを行いご使用ください。」と箱に書いてありました。(ちょっとしたインク祭り? | 元海外在住夫婦のお買い物日記
masahiro万年筆製作所の内野さんも、

パイロットブルーブラックは、非常に高性能なインキです。筆跡が水に流れにくいのです。ただ、そのために、ペン先ペン芯に付着したインキが水に流れにくく、若干の中性洗剤を利用しないとインキは落ちないことが多いです。

と言われています。

ぬるま湯に台所用中性洗剤を数滴たらしたものを加えてみました。水やぬるま湯に比べると、溶けているのがはっきり分かります。

更に、水酸化ナトリウムに比べたらマイルドなアルカリとして、先日のWAGNER水道橋裏定例会で配布された洗浄剤セット【白星王子風】にも含まれている重曹を、ぬるま湯に溶かし1%溶液として加えてみました。次画像のように重曹水にも良く溶けます。

これらの画像を見て、完全に溶けていないと解釈されてしまうかもしれませんが、これらの実験は、溶解液を加えて短時間静置した状態で観察していますので、この程度溶けてくれれば、後は浸漬時間を長くしたり、流水やスポイトなどで強制的に液を出し入れしてやれば、実用上問題無い程度洗浄できると思います。