夏目漱石と言えば余と万年筆の中で、ブルーブラックが嫌いでセピアを入れたと言っていますが、おそらく当時は染料の種類も多くなかったと思うので、このセピアというのはイカ墨インクなんでしょうか。
又ブリュー・ブラックの性来嫌(きらい)な余は、わざわざセピヤ色の墨を買って来て、遠慮なくペリカンの口を割って呑(の)ました。
現在の丸善が出している、復刻版アテナインキのセピアは当然ながら染料のインクです。
今回、筆者が丸善の日本橋本店地下で衝動買いした「アテナインキ(セピア)」(イカ墨原料ではなくイカ墨色のインク)は、その限定記念キットに含まれていたインクボトルとまったく同じ商品を、限定1000個で再販売したものだ。
ASCII.jp:レトロボトル入りセピア色の万年筆インクを衝動買い! (1/2)
検索してみるとブログの記事などで、漱石のインクはイカ墨のインクだと書かれていました。
西洋ではイカ墨から作られたインクが広く使われていた。また舶来物のイカ墨インクを日本で愛用していたのは、夏目漱石とその門下、そして民藝運動家の柳宗悦や陶芸家のバーナード・リーチらであった。
https://web.archive.org/web/20170209214715/http://www.yuzuriha.net/%E3%82%A4%E3%82%AB%E5%A2%A8%E3%81%AE%E3%82%BB%E3%83%94%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AF/ ← リンク先はWayback machineです。
しかも持ち込んで広めたのも漱石とのことです。
昔ヨーロッパではそのイカの墨を使ってセピアインクが作られていました。そのセピアインクを持ち込んで、日本で広めた人は夏目漱石です。
私の研究・其の1 セピアインクのこと : YUZURIHA NEWS
今でも手に入る本当にイカ墨から作ったセピアインクと言えば、万年筆博士のイカ墨セピアインクですね。
1936年、鳥取セピアインクの名称で特許を取り発売され、1960年頃まで450円(コーヒー一杯20円から30円の頃)で、鳥取市たくみ工芸店と東京銀座たくみで売られていました。
イカ墨インクの通販もあるので、いつかは買いたいと思います。
fp-hakase.com
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