なろうのお薦め作品、前編(http://pgary.hatenablog.com/entry/2016/02/20/190245)、中編(http://pgary.hatenablog.com/entry/2016/02/21/221026)に引き続き後編です。
今回も7作品、やっと23作品です。
男はやっぱりロボが好き。ロボット物3連発、ジェットストリームアタックです。
俺のロボ
「俺のロボ」は、ブラック企業に勤める三十路の主人公が、ガーディアントルーパーズというアーケードゲームの全国大会に出場するのだが、銃で撃たれたり、テロに巻き込まれたり、もしかして只のゲームじゃないのか?という感じでお話が進行中です。ガーディアントルーパーズは大型筐体を使ったゲームで、機動戦士ガンダム戦場の絆のようなイメージか。
大阪にカジノ特区ができていたり、サイボーグやアンドロイド技術が進化していたり、景気や治安はぐっと悪くなっていたり、ほんのちょっと未来の日本で、サイバーパンクな世界。一癖も二癖もある美女エージェントもたくさん出てきて、主人公が炊いた飯をバクバク食い尽したりもするがエロは無し。本人はゲームの大会に出ているだけのつもりなのだが、美女エージェントからは凄い男と思われているギャップが楽しい。
アイゼン・イェーガー
「アイゼン・イェーガー」は、VRMMOタイプのロボットアクションゲーム*1のトッププレイヤーだった主人公が、高校進学を機にゲームを卒業しリア充になろうとするも失敗、失意の中、クラス一の美少女に一度はやめたゲームに誘われるという話。
主人公は一度ゲームをやめたときに、それまでのデータを消してしまっているので、レベルは1、猟機(ロボ)も吊しの初期機体で、他のプレイヤーに侮られるんですが、実際に戦うとそれまで身につけたテクニックで強いというギャップが良いのです。そして最近では、これは只のゲームじゃなくて何か裏がありそうな、、、というストーリー展開になってきています。
プラウファラウド
「プラウファラウド」はVRMMOタイプのロボットアクションゲームで、特別ミッションをクリアしたら、現実にロボットで戦争をやっている世界に転移してしまう。いや実はゲームだと思っていたが、異世界の戦争に参戦していたのでは、、、というエンダーのゲーム*2的な話です。
主人公は生きていくために異世界のある都市国家の軍に所属し戦います。所属する部隊は、癖のある面々で構成された特殊部隊で、変人揃いなところが魅力的です。主人公はゲームで鍛えられ、この世界では驚異的な操縦技術を持っていますが、同様に転移してきたものや、ゲーム世界から送りこまれるトッププレイヤーが操縦する機体に苦戦させられ、単なる俺TUEEEにはならないところが良いです。
前編ではファンタジー系の戦記ものを紹介しましたが、なろうでは歴史に分類されることが多い、戦国時代の戦記もの、そして数は少ないのですが、第一次、第二次大戦頃の戦記ものもあります。
異空のサムライ―Boy meets the wrong sky
「異空のサムライ―Boy meets the wrong sky」の主人公カズマは若いながらも歴戦の戦闘機乗り、終戦間際に紫電改に乗って戦ううちに異世界に紛れ込みます。その世界では浮遊大陸に住むレムリアン*3と地上の国ラジアネスの間で戦争が行なわれています。異世界に不時着した時に紫電改が壊れてしまったカズマはラジアネスの志願兵募集に応募し、この世界でも戦闘機乗りになります。
カズマは元々若い上、日本人ですから子供みたいに見られて最初は侮られるのですが、実際は誰よりも経験豊富な戦闘機乗り、腕っ節も強く、実はすごい奴だと少しずつ認められていくのが見ていて楽しいです。
もう一人の主人公とも言えるのが、ラジアネスの空兵で、主人公より背が高くナイスボディなマリノ少尉です。最初から主人公が気にくわず、飛行機に細工したり、主人公をぼこぼこにしたり、何かと絡んでくるいけすかない奴なのですが、何故か憎めないところがあります。現在第一部が完結しているのですが、まだまだストーリー半ばなので早く続きが読みたいです。
選者は架空戦記もよく読みますが、現代知識で俺TUEEEより地味な改変が大きなうねりになっていく作品が好きなので、谷甲州さんや林譲治さんの作品を専ら読んでいます。以下の2作品も地味な改変の話です。
進め!別府造船所(仮)
「進め!別府造船所(仮)」は21世紀から転生した主人公が転生知識で俺TUEEEしようと海軍を目指すも挫折、大分の温泉地、別府にある親の会社、別府造船を転生知識で大きくしながら、これからの日本に必要な溶接やブロック工法などの技術を開発していきます。日本の片田舎の小さな造船所から変革をしていくのでいきなり大きなことはできませんが、ストーリーは第一次世界大戦中の1915年頃からスタートし、徐々に会社を大きくして影響力を高めていきます。戦闘シーンはまだほとんど出てこない異色の架空戦記です。
俺がユンボで日本を救う?
「俺がユンボで日本を救う?」はユンボ*4大好きな主人公がユンボごと大正時代に転移、軍とともにユンボを開発し、その行動が太平洋戦争の行く末にも影響を与えていきます。ユンボの開発の話は、谷甲州さんの覇者の戦塵シリーズでもありましたね。安心してください完結してますので、今から一気読みできますよ。
銭(インチキ)の力で、戦国の世を駆け抜ける。
「銭(インチキ)の力で、戦国の世を駆け抜ける。」は数千年後の未来、宇宙船で運輸会社を営む主人公とその弟、元軍人で最強の奥さんの3人が、宇宙船ごと異次元宙流に巻き込まれパラレルワールドの戦国時代に飛ばされる。そこで織田信長に使え、頭角を表していきますが、本当だったら日本どころか、世界を牛耳れるくらいの戦力があるのに、面倒が嫌いな主人公は、当時の新鮮な海の幸、山の幸を使った美味しいものの開発に余念がありません。
実際には俺TUEEEなんですが、それを感じさせず、しょっちゅう戦争をしているわりに、何となくほのぼのとした話です。安心してください、つい最近完結しましたよ。