この時期になると全国の小中学生の親御さん達は、夏休みの宿題、中でも自由研究に頭を悩ませられていると思います。
子供の自主性を重視するなら、ハイラルの地図とかスプラトゥーンのギアの組合せとかでも良いんじゃないかと思ったりもしますが、なかなかそうはいかないでしょうね^^;
そこで自由研究のネタとして、古典的なインクの調製方法を身近な材料で考えてみましょう。自由研究を機に万年筆に嵌まる子がいると嬉しいなあ、という裏の目的もあります^^;
以前にもブログ記事では、高校の先生が教育のネタとして古典ブルーブラックインクの作り方を紹介されているという話や、
pgary.hatenablog.com
クルミインクの作り方の話などを紹介したことがあります。今回はもうちょっと具体的に材料など考えてみましょう。
pgary.hatenablog.com
古典ブルーブラックのことを、このブログでは「タンニン酸あるいは没食子酸および鉄イオンを含む万年筆用インク」と定義していますが、このインクを作るのに最低限必要なのは、「タンニン」と「鉄」だけです。
酸や色素やアラビアゴムなどは、安定性や視認性の向上のために加えられていますが、絶対に必要なものというわけではありません。
インクに使われるタンニンは、没食子 (インクタマバチの虫瘤) のものが良いとされていますが、元々タンニンというのは皮を鞣す (tanning) のに使う植物由来の渋味成分のことですから、他のものでも代替可能です。
クルミインクは胡桃のタンニンを使っていますし、鉄漿 (お歯黒) のようにお茶を使うのも一つの方法だと思います。
ワインや柿渋など色々なタンニンを使って、比較してみると自由研究のネタとして面白いと思います。
虫瘤由来が良いなら、漢方薬として使われる五倍子 (ヌルデシロアブラムシの虫瘤) の方が没食子より手に入りやすいかもしれません。
塩酸を使うときは、保護眼鏡と手袋を着け、きちんと換気をして取り扱ってください。保護眼鏡や手袋は百均にあります。
サンポール等も塩酸が主成分ですが、界面活性剤が入っているので、インクの調製に使うとにじみ易くなります。
硫酸でも良いですが、いつの間にか服に穴が開いていたということになりかねないので、おすすめしません。
いっそのこと硫酸第一鉄を買ってしまってもよいでしょう。硫酸第一鉄は黒豆を煮るときなどに使うので、食品添加物として売られています。

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