趣味と物欲

博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

趣味の文具箱 Vol. 50を取り急ぎdマガジンで読んでみた。

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趣味の文具箱もついに50号おめでとうございます!
例によって九州地方は紙の本の発売は遅れるので、取り急ぎdマガジンで内容をチェックしました。この間までは2日遅れだったのが、運送会社の負担増などもあり3日遅れになったらしいと聞きます。
今回は万年筆ユーザーの声と筆記した物が大量に載せてあり、海外から日本に来られている方や、台湾の方々の例もたくさん載っていて読み応えがありそうです。

趣味の文具箱50 (エイムック 4392)

趣味の文具箱50 (エイムック 4392)

しっかり読むのは紙で購入してからにするとして、ちょっとだけ気になったのが、Vol. 47以来再掲された万年筆の基礎知識のページで、古典インクの説明を、「染料インクに鉄分と酸性分を加えている」とかな〜りざっくりしてしまっていること。もうこのページ自体がテンプレートになっているのでしょうがないのかもしれませんが、私もVol. 47の感想で書いたことを再掲するならば(^^;

タンニン酸も没食子酸も名前に酸と付いてるからと、文字数の関係でギュギュと文章を詰めたのでしょうが、さすがにはしょり過ぎです。
古典インク (没食子インク) を古典インクたらしめている重要な成分は、鉄とタンニン酸や没食子酸で、タンニン酸はフェノール性水酸基、没食子酸は加えてカルボキシ基があるくらいで、酸性はかなり弱く、酸性分とまとめられると違和感があります。古典インクを酸性にするための酸は、硫酸や塩酸など別に加えられますが、これは安定化のために加えるもので、極端な話無くても古典インクは成り立ちます。

また歴史的なことを言うと、元々、鉄とタンニン酸や没食子酸で作った没食子インクが有り、そこに染料を加えてブルーブラックが完成したという流れがあるので、趣味文の書き方だと染料インクに後から加えたような感じを受けてどうしても違和感があります。
まあ、こんな細かいことを気にする人はそんなにいないでしょうが(^^;

万年筆バイブル (講談社選書メチエ)

万年筆バイブル (講談社選書メチエ)

万年筆バイブルにも色々気になる点はありましたが、世間の人はそんなこと気にせず楽しめると思いますし(^^; こだわりが過ぎるというのも困ったものだなあと思います。
pgary.hatenablog.com
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