趣味と物欲

博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

プラチナの万年筆用カートリッジをネジザウルスで再生して、クラシックインクのカートリッジを作る。

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プラチナの万年筆用インクカートリッジを再生して、オリジナルインクのカートリッジを作るという話を8年前に書いたことがあるのですが、カートリッジの口の部分を痛めずに取り外すのが難しく、その後あまり発展できずにいました。
pgary.hatenablog.com
色々と試して、口の部分とカートリッジの隙間にカッターの刃を入れて、少しずつ浮かせて取るという方法が痛みが少なかったのですが、一度使った口は微妙に歪んでいるようで、時間と手間がかかる割には漏れてしまいます。
どうせ漏れるのなら、手間がかからない方が良いと割り切ることにして、ネジザウルスを使って一気に取るようにしました。
www.nejisaurus.engineer.jp
ネジザウルスは、ドライバーでなめてしまい回せなくなったネジを無理矢理回すペンチ状の工具です。通常のペンチに比べて、カートリッジの口の部分を確実に掴んで滑らない、先端を前から見ると、ネジを掴むために弧を描いており、口の部分を潰しにくい、という利点があります。ネジザウルスは、PZ-58とPZ-60を使ってみましたが、PZ-58の方が口の部分のダメージが少なかったです。
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使い切ったプラチナのカートリッジにクラシックインクのシトラスブラックを詰め直して、再生しているところを動画にしてみました。解説を付けていますので、字幕をONにしてご覧ください。

www.youtube.com
再生カートリッジだと、どうしても漏れが生じるので、逆さに立て、どれくらい漏れるか試験していました。
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一番上はインクを詰め直した直後のもの、下の2本が逆さにして、1ヶ月以上放置したものになりますが、中央のカートリッジのように、かなり減ったものもあれば、下のように、ほとんど減っていないものもあります。
また、プラスチックのカートリッジは、ガラス瓶に比べて、気体の透過性がありますので、インクが酸化されて色も変わってきています*1。ただこれぐらい色が変わっていても、万年筆に入れて書くと、シトラスブラックの色は残っており、紙の上で変色もします。

*1:プラチナ クラシックインクは、タンニン成分と鉄成分を含む俗に古典インクと呼ばれるものなので、酸化されると徐々に黒変していきます