趣味と物欲

博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

古典系基本10色完成 (万年筆用インク古典ブルーブラック仕様)

当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

 あとで読む

前回調製分 (万年筆に詰めてみたらフローが渋かったのでSDSを添加) は粘度が低すぎて水みたいにシャバシャバのインクだったので、PGとグリセリンを増量し、色素も増量して粘度を上げました。最初は増粘剤として、アラビアゴムやキサンタンガムの様な成分を足すことも考えたのですが、成分の種類が増えるとそれだけ相互作用する可能性も高くなりますし、東京文具工業連盟というページに書かれていた万年筆インクの成分にはアラビアゴム等は入っていなかったので、既存の成分を増量することで対処しました。

万年筆のインクの主成分=水、グリセリンエチルアルコールジエチレングリコール、色素など。主な色素としては、没食子酸、硫酸第一鉄、 硫酸、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、タンニン酸、フェノールを微量ふくむものもある。

付けペンで試し書きすると、前回の処方では粘度が低くて接触角が0に近いため、ペンの裏にインクが薄く一様に広がる「拡張ぬれ」の状態になっていましたが、今回の処方では、ペンの裏にインクが水滴状に付く「付着ぬれ」の状態になりました。一般の万年筆インクも、付けペンすると付着ぬれの状態になりますから、市販の万年筆インクの粘度に近くなったと判断しました。色素を増量したので再度色見本を作製しました。

前回の色見本はこちら (法定色素に手を広げ、青い色素を探す。)
今の処方のインクが手に付くと鉄臭くてしょうがないので、もう少し鉄の濃度を下げてみても良いかと思うのですが、ひとまずこれで、古典系基本10色の処方は固定にしようと思います。しばらくプレピー中字に詰めて使ってみて、使用感や安全性の確認をします。鉄入り酸性の極端なインク達なので、ペンへの影響や詰まりが心配ですが、その分耐水性等は強いはずです。後は混色ですが、色素以外の成分は全く同じなので、色素間の相互作用さえなければ、混ぜることは可能だと思います。これとこれを何対何で混ぜてみて欲しいなどリクエストあれば、コメント欄にご希望をおよせください。