趣味と物欲

博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

ペーパークロマトグラフィーでモンブラン レーシンググリーンを分析してみる。

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前回は、レーシンググリーンっぽい色を調合するのに、ほとんど直感だけで、黄色と青色を混ぜたらよいことに気づいたのですが、こういう時こそ、クロマトグラフィーの出番ですね。遅ればせながらモンブラン レーシンググリーンをペーパークロマトグラフィーで分析してみます。以前、ブルー系万年筆インクを分析したときには、展開溶媒として、60%エタノールを使用しましたが、その時、全体的にRf値 (原点からスポットまでの距離/展開距離) を下げた方が分離がよくなりそうだと感じましたので、今回は70%エタノールを展開溶媒にしています。

左がレーシンググリーン、右は比較のために一緒に展開したペリカン ロイヤルブルーです。ロイヤルブルーのスポットの位置を見ると、前回に比べて随分スポットの移動距離が小さくなっているように見えますが、今回は展開距離が短かく、溶媒先端は上から3番目に薄く見える鉛筆のラインなので、見ため程変化しているわけではありません。
ペーパークロマトグラフィーの結果、やはりレーシンググリーンには黄色が入っていました。しかし青は、青というより緑に近い、ターコイズっぽい色でした。それに加えて、黒系の色が入っています。黒系の色は原点付近にあることから、黒は耐水性のある成分だと予想されます。クロマトの結果を見るかぎり、レーシンググリーンで書いたものを水に晒すと、緑(青)と黄の成分が先に流れて黒になるだろうと考えられます。

実際にやってみると、やはり黒が最後まで残る感じではありますが、これはかなり激しく水を当てたもので、緑と黄色の成分もかなり水に対して抵抗するようでした。