趣味と物欲

博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

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万年筆用古典インクについて、文献を調査し、自ら実験してきた記録の主要な記事まとめ 本ブログのメイン記事
古典ブルーブラックと万年筆と私 または私は如何にして心配するのを止めて古典インクを愛するようになったか no+e版
万年筆適当主義 (鉄ペンに古典インク入れちゃうし、定期的な手入れもしてないよ。) 肩肘張らず、もっとカジュアルに万年筆を使おう。
ペリカンブルーブラックが古典ブルーブラックのままか定期調査 Lot. 20F (2021年3月) 古典インクのままです。
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趣味の文具箱 vol.28に古典ブルーブラックの衰退を見る。

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最新の趣味の文具箱 vol.28は、最新万年筆インク特集です。万年筆のインク沼にずっぽり嵌られている方々が登場されています。私は早々に古典ブルーブラックに絞ったので、そこまで深くインク沼に沈んでいませんが、カラーバリエーションに嵌ると地獄を見そうです(^^;
趣味の文具箱のvol.16のすてラボ!で古典ブルーブラックの記事を書かせていただいた時は、「伝統ある万年筆メーカーが古典ブルーブラックを採用し続けていることからも、古典ブルーブラックにはそれだけの魅力があることがうかがえます。」ドヤッ(`・ω・´)等と書いていたのですが、ここへ来て、パタパタと古典ブルーブラック離れが進んでおります。

ちなみに古典ブルーブラックをここでは、「タンニン酸あるいは没食子酸および鉄イオンを含む万年筆用インク」と定義しています。

趣味の文具箱 vol.28 p53にモンブランのミッドナイトブルーが染料系に変わったとの記事があります。
Storia Di Un Minuto→2ch万年筆インクスレ→FPNと読んで、モンブランのミッドナイトブルーも古典じゃなくなるとか。 - 趣味と物欲
ブルーブラックからミッドナイトブルーに名称の変更があった時、染料に変わるのではないかと思っていたのですが、その時は色味は変わっても古典のままで、さすがモンブランと思ったものですが、古典のミッドナイトブルーは短い命でした。
モンブランのブルーブラックとミッドナイトブルーは全く同じなのか? - 趣味と物欲
またこの記事には、「染料系を採用するのは、米国での廃液処理の規制も影響しているそうだ。」とあります。古典ブルーブラックを古典たらしめているのは、没食子酸と鉄(硫酸鉄、塩化鉄)と酸(硫酸、塩酸)なので、余程、染料インクに使われている染料や防腐剤の方が問題になりそうなものですが、何の成分が引っかかるのでしょう。
ちなみにペリカンのブルーブラックが米国で販売できなくなったのは、下記の理由です。

「米国のTSCA (有害物質規制法) では、TSCA inventoryという既存品目のリストがあって、それに載っていない物質がペリカンのブルーブラックに使われていた。これはその物質が有害だということを意味してはいないけど、法律に従って供給を停止した」ということのようです。

p54のcolumn欄にはラミーのブルーブラックも染料になっていた件が報告されています。こちらはメーカーからのアナウンスもパッケージの変更も何も無くでしたから、モレスキンの裏抜け対策に購入された方など、影響がかなり出た変更でした。
LAMYのボトルのブルーブラックが古典じゃなくなっていた件 - 趣味と物欲
LAMYのボトルのブルーブラックが染料に変わっていることを自分でも確認してみた - 趣味と物欲
同じくp54にはプラチナのボトルデザインが変更された点も記事になっています。こちらはまだ古典ブルーブラックのままですが、ミッドナイトブルーの様に後から変更されないことを祈ります。
表記はぶれているけど、軸はぶれていない、プラチナのブルーブラックインク - 趣味と物欲