はい!どーんと5Lです。
万年筆とヌルリフィルの部屋|Pen_Saloonの聿竹さんに御依頼を受けた万年筆用古典インクを調製しました。ヌルリフィルが登録商標になる記念のインクです。
この話をいただいた時、「ヌルリフィルと言えば遊色のイメージなので、ミクサブルインクを使った調色職人の方が作られている遊色インクの方が良いのでは?」と思わず聞き返してしまったのですが、聿竹さんは下記の記事のようなことを構想されていたそうです。
blog.livedoor.jp
なる程!それは面白いと引き受けることにしました。今まで色々インクを調製してきましたが、ヌルリフィルとの相乗効果か、SNSの影響か、万年筆ユーザーの年齢層が若くなったためか、断トツで反応が大きいです。
ちなみに下記画像は色素を入れる前のもの、古典インク (古典ブルーブラック、没食子インク、iron gall ink) のことを勉強している人なら、「古典インクは酸化前は透明なので、筆記線が見える様に色素を加えてある」という話をどこかで見たり聞いたりしたことがあると思うので、納得されるかもしれませんが、実際に自分で没食子インクを作ってみたことがある人なら違和感を感じるはず。
普通に作ってもこんなに透明にはなりません。少しでも三価鉄が混じると、インク液は黒く見えてしまいます。ただ液は黒く見えても、筆記線は薄くて見え辛いため、色素が必要になります。これだけ透明に作るのは、大量生産では無理、正確には無理というより、コスト的に引き合わないし、意味が無いからやらないというところでしょうか。
輸送や保管するうちに、どうせ酸化されるのは分かっていますが、これくらいできるということを見せるために、コストと手間を度外視して透明に作っています。
聿竹さん御依頼の万年筆用古典インク喜望峰を調製しました。
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