話題に乗っかって田舎自慢をするならば、電車は通っていない、本屋までは車で30分のところで小中学校時代をすごしましたが、洋ゲーの知識は一通り持っていました。本屋に行けるのは1ヶ月に1度あればよいくらいで、その数少ないチャンスにたまたまゲットしたベーマガ*1とOh!MZの定期購読が許されていたからです。
電気屋の店頭でプログラムを打ち込む「ナイコン族」なる言葉も、知識としては知っていましたが、当然そんな環境は無く、ただ祖父が新しもの好きだったので、中学のとき家にMZ-700が来ました。
1ヶ月に2冊の雑誌だけが情報源ですから、広告まで全てのページを舐めるように何度も読んでいました。ベーマガのプログラムは他機種用でも面白そうなものは移植して遊んでいました。また日曜の朝は、とくダネの小倉さんが司会のパソコンサンデーを見ていました。家にビデオデッキが無かったので、生で見るしか無かったし、副音声のプログラムを録音する術も無く、副読本を読んで勉強しました。
そんな情弱の環境でしたが、WizardryやUltimaというスゴいゲームが海外にあるのだという話は知っていました。ゲームと言えば、Oh!MZの清水和人さんが紹介されていたイメージが強いです。RPGブームの前にADVブームがあり、ミステリーハウスやZORKに憧れていました。MZ-700には移植されませんでしたが、日本でもデゼニランド、サラダの国のトマト姫など、相次いで発売され、MZ-700にも「不思議の森のアドベンチャー」「タイムシークレット」「タイムトンネル」などの名作が発売されました。
その後RPGブームが来るのですが、その頃にはMZ-700は旧機種となり、ソフトがあまり発売されなくなっていました。唯一のRPGは「ポイボス part 1脱出」で、これは宇宙船を修理して脱出するエンディングまでクリアしたが、2作目は結局発売されませんでした。
X1を持っている友達の家で、ザ・ブラックオニキス、ドラゴンスレイヤー、イース、ハイドライド、ザナドゥなどを見せてもらいましたが、WizardryやUltimaはありませんでした。ファミコンは買ってもらえなかった。社会現象になったドラゴンクエストも発売日の行列やカセットのカツアゲ、抱き合わせ販売の問題をニュースの中で見るだけのものでした。
大学生になってメガドライブを買いました。SHARPからSEGA、MZからMDとマイナーな方を選んでしまう癖は、Oh!MZで培われたものです。RPGはファンタシースター2とレンタヒーローをクリアしました。思えばこれまでの人生でちゃんとクリアしたRPGは、ポイボスとファンタシースター2とレンタヒーローだが、どれもSF作品でファンタジーが無い。
未だにWizardryもUltimaもドラゴンクエストもファイナルファンタジーも、ちゃんと遊んだことはないですが、ギルガメッシュの酒場、いしのなかにいる、ワードナ、ロード・ブリティッシュと言った用語は分かるし、「ウィザードリィ日記」「隣り合わせの灰と青春」などの本は好物です。
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「隣り合わせの灰と青春」に連なるウィザードリィの世界を下敷にした作品として、現代に出現した迷宮に置き換えた「迷宮街クロニクル」のシリーズがある。元はウェブ上に公開されていた作品だが、これがかなり面白い。
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