趣味と物欲

博多天神界隈を本と文房具(万年筆とインク)と電子ガジェットを探して徘徊しています。

カヴェコの金ペンへの交換はちょっと待ち

大阪で仕入れてきたカヴェコの金ペン先をカヴェコスポーツに換装してみようとしました。
pgary.hatenablog.com
渋い色の軸に嵌っていたときに購入したカヴェコスポーツのグレー軸です。カヴェコのミニコンバーター2を付けて使っています。
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金ペン先はユニット状になっているので、ペリカンの万年筆のように回せば交換できるのかと思っていたのですが、カヴェコスポーツの首軸からは、ペン先とペン芯が抜けてしまってユニットごと外せません。
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何か情報がないかと探したら、下記のページに情報がまとめられていました。カヴェコの首軸は同じようで何種類かあり、金ペンのユニットに対応しているのは、スポーツ系だとブラススポーツやALスポーツなど金属の軸のものになるようです。
tome-zoh.hatenablog.com
金ペンユニットから金ペン先を抜いて挿し換えることはできそうですが、対応している軸を手に入れて、推奨される組合せで試してからにしようと思います。
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カクノ透明軸高級仕様(透明kakunoも金ペン化)

ナガサワ梅田茶屋町店で購入したカクノの透明軸は、しばらく使う予定は無かったのですが、ちょっと思いついたことを試したくなって開封してしまいました。
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今回の移植元はパイロットのカスタム万年筆、7,000円の金ペンで、パイロットの万年筆ではセレモの次に安い金ペンです。ちなみに金の高騰もあり、この価格ではやっていけないんでしょう、カスタムもセレモも「在庫が無くなり次第、販売中止」となります。
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左がカクノ、右がカスタム、よく似ているけど微妙に違うペン先とペン芯です。カスタムの方が若干エラの広いペン先で、ペン芯の根本の方がカクノは丸いのに対し、カスタムは上部が平らになっており、カスタムのペン芯はカクノに入りません。
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カクノのペン芯にカスタムのペン先を合わせると、首軸に無理せず納めることができました。カスタムのペン先は(まだ在庫があるなら)EF・F・M・Bの4種類があり、カクノに無いBも付けることができます。原稿用紙の文字はこの改造カクノで書いたものですが、Bなので線が太いです。
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初期のカクノはCON-70が入らなかったので、軸を切って無理矢理入れたこともあったのですが、、、
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最近のカクノはCON-70もそのまま入ります。
もう一つの高級な部分がdunhill仕様のCON-70です。パイロットとダンヒルは「ダンヒル・ナミキ」として戦前から関係がありますが、パイロットが作ったダンヒル向けの万年筆のためのCON-70になります。通常は銀色の部分が黒く塗装されていて、dunhillの金文字が入っています。
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モンブランのバーガンディレッドは古典インクなのかという謎について考察してみる。

木菟さんのツイートより、ヨドバシカメラ梅田店にモンブランのバーガンディレッドが鉄ガリウムインクである旨が掲示されていることを知りました。木菟さんには正確な文章の確認のため再度ヨドバシに出向いていただきご足労をおかけしました。ありがとうございます。


ヨドバシに掲示されていた文章を書き起こしてみます。

StarWalker Midnight Black万年筆によるバーガンディレッドインク使用に関しまして
StarWalker Midnight Black万年筆のペン先やキャップ部分に使用されております、ルテニウムコーティングバーガンディレッドインクの使用により、変色を起こしてしまう恐れがあるとの報告が本国より発表されました。
インクに含有されている鉄ガリウムが、キャップとペン先を変色させる恐れがありますので、StarWalker Midnight Blackには、バーガンディレッドのインクをご使用にならないことをお勧めいたします。

文中、鉄ガリウムとあるのは、モンブランはferro-gallic (鉄-没食子) を鉄ガリウムと誤訳する癖があるので、これは没食子鉄インク、いわゆる古典インクだと言っているのだと思われます。
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他に同様の情報が無いか探してみたら、海外の掲示板にありました。
www.reddit.com
上記のヨドバシの掲示と同様のことが、Montblanc service guideに書かれていたけど本当か?という質問で、結論は出ていませんが、コメントを付けている人からは懐疑的な印象を受けました。
モンブランのバーガンディレッドは、元々ボルドーと呼ばれていた染料のインクが名前を変えただけだと思っていましたので、昔と変わらず染料だと思っていました。染料でもペリカンのロイヤルブルーの様にpHが低い場合もありますが、趣味の文具箱 Vol.11の表によるとモンブランボルドーはpH5.34で低くはありません。

考えられることとしては、
1. バーガンディレッドが古典インクになった。
もしそうだとすると、染料のボルドー → 染料のバーガンディレッド → 古典のバーガンディレッド と変遷しているわけで、モンブランのブルーブラックが、古典のブルーブラック → 古典のミッドナイトブルー → 染料のミッドナイトブルーと変遷したののちょうど逆を行っていることになり、本当なら嬉しいことですが、モンブランの商品展開からして考え難いように思います。
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2. モンブランがバーガンディレッドとブルーブラックや旧ミッドナイトブルーを取り違えている。
どちらかというとこちらの可能性が高いのではないかと思います。例えばStarWalker Midnight Blackの不調を訴えた方からバーガンディレッドを使っていると聞いたとか、あるいはモンブラン自体が勘違いしたとか。

ペリカン日本も公式にはブルーブラックは古典インクではないとアナウンスしているので、公式と言っても間違っている可能性はあるかと思います。
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バーガンディレッドを購入して、二価鉄試験紙で試験してみるのが手っ取り早いかもしれませんが、それでも、染料と古典のロットがあり、たまたま試験したものが染料のロットである可能性は否定できないので躊躇してしまいます。

【追記】バーガンディレッドが古典インクではないことを確認しました。
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